留学と新NISA
こんにちは、ワーキングマザーのための受験・留学アドバイザー・喜連川綾乃です。
アメリカのボーディングスクールは3月15日が合格発表で、大学のアーリーディシジョン(Early Decision)はもう発表されており、レギュラーアプリケーション(Regular Application)の結果は3月以降に発表されます。
留学とお金の問題は切っても切り離せません。合格発表後は渡航準備が大変になりますので、この時期に資金計画を整理しておくとよいと思います。
お子さまの留学費用を新NISAで運用されるご家庭もあるかと思いますが、我が家の実体験にもとづき注意いただきたいことをお話しします。
新NISAに湧く日本
日経平均の史上最高値が視野に
2月13日には日経平均が38,000円に近づく約34年ぶりの水準となり、史上最高値が視野に入ったといわれています。この背景には、新NISA口座の活用が活況なこともあるようです。
いわば「新NISA祭」状態です。
新NISAは長期投資による人生の資産形成を後押ししてくれる有難い制度だと思っています。一方、留学間際には取扱いに注意が必要です。
留学時に注意しないといけないこと
海外転出によるNISAの継続不可
アメリカの大学受験では合格までが必死で、進学先が決まってからも渡航準備がかなり大変です。(各家庭とも必死です)やることが山のようにあり慌ただしくしているうちに、息子のNISA口座について調べるのが渡航間際になりました。金融機関からは「海外転出の場合は、NISA継続は不可」という回答がありました。これには痛い思いをしました。
かつて私が仕事で関係するファイナンシャルプランナーに「息子さんのために資産運用をしておられますか?」と尋ねると「セゾン投信のグローバルバランスファンドを毎月5万円ずつ積み立てています」と言うお答えでした。それを真似すれば安心かと、同じ商品をジュニアNISAで少しずつ積み立てていました。
不本意なNISA売却
結局、渡航直前にNISA口座の投信を売却せざるを得ませんでした。投信の運用については売買のタイミングが大変重要ですが、選択肢がかなり狭まってしまいました。
投資商品にはアップダウンが必ずあります。もし事前に知っていれば、高値の時期に思い切って売却したり、分散売却も可能であったろう、と悔やまれました。
留学中の資産運用
投資商品の購入は難しい
NISAの譲渡収入を留学中にどうすればよいかについても渡航前に慌てて考える羽目になりました。つきあいのある大手証券会社には海外転居中には新たな有価証券等購入ができない、と言われました。しかし、保有し続けることと売却することは可能ということです。
痛いのは積立などの分散投資が不可能になることです。
結局、時間切れで渡航前にまとめてインデックス型の投信(分配金再投資型)を購入しましたが、一時評価損を抱えました。これも事前に分かっていれば計画的に分散購入できたはずです。
対処法
金融機関に早めの相談を
長期投資に適したせっかくの積立が留学で寸断される可能性があります。せっかくの投信積立もたまたま評価ダウン時期にあたると影響は大きいです。売り時などのタイミングにじゅうぶんに注意する必要があります。
個別の金融機関によって取扱が変わる場合もありますので、まずは、取引先に早めの相談をすることをお勧めします。