中学受験

母が見た開成中学・開成高校その5.開成生の親たち

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こんにちは。受験留学アドバイザーの喜連川綾乃です。

開成中学の入学式で、生徒たちは「才能に恵まれた諸君へ」と呼びかけられます。そういう生徒を育んだのはどのような保護者や家庭なのでしょうか?

入学が決まった方も、これから受験を考えている方もぜひご覧ください。

開成生の親たち

開成生の親はどんな人たちか?

開成では学期ごとに保護者会があり、保護者会後に組ごとの懇談会があります。その時に各自、自己紹介や近況報告をします。ごく普通の一般的なサラリーマン家庭が多いという印象です。

世間一般よりも一人っ子が少なく、兄弟の数が多いような気がします。開成に兄弟を入学させている家庭もあります。双子も珍しくありません。お母さんは会社勤めやパートなどで働いている共働きがほとんどです。中にはお母さんが医師、弁護士などの専門的な職業の方も見受けられますが、言われなければわからず、セレブ感は特にありません。

絶対的に共通しているのは、教育熱心であること。厳しい中学受験を潜り抜けてきた勇者です。受験が子供任せだった、なんていうお母さんはいません。中学に入ってからも子供の定期試験のスケジュールなどはよく把握して管理しています。

麻布中学との比較

開成が庶民的なのは、もしかしたら荒川区西日暮里という下町の立地条件も関係しているかもしれません。

うちの息子が入っていたスポーツのクラブ活動では、試合に出場できる選手数が足りないため、麻布中学・麻布高校と連合を組んでいます。その関係で麻布中学・麻布高校のお母さん方とは交流がありました。元麻布にある麻布のお母さんたちはかなり洗練された印象です。息子の友達の広尾学園の学園祭にも行きましたが、こちらはさらにセレブ感がありました。

帰国子女

驚いたことに帰国子女の生徒も結構います。開成では入学試験で帰国子女枠はありませんので、同一の入学試験を突破するということになります。また日本生まれと思われますが、両親のいずれかが外国生まれの生徒も一定数います。

アイビーリーグへの進学者

開成の留学担当の先生の話によると、数年前まではアイビーリーグへの合格者は帰国子女ばかりだったということでした。その主な要因はTOEFLで最高レベルの点数が必要になるためなのですが、保護者が理解・支援するかどうかも影響していたのではないでしょうか。海外大学進学に反対する親もいたようです。

もちろん財政上の許容度も影響します。公益財団法人柳井正財団が2017年入学者より海外大学奨学金プログラムを開始して裾野は広がったと思います。

インターナショナルスクール出身者

また、新聞報道にもありましたが、2024年からは日本の学校教育法第1条に定められた正規教育機関とされる、いわゆる一条校ではないインターナショナルスクール出身者にも門戸を開くことになりました。これは英断だと思っており、状況を聞いてみたいと思っています。

開成や武蔵など難関私立中、インターナショナルスクール出身者も入学可能に – 日本経済新聞

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFE264UW0W3A021C2000000/

開成の学費

サラリーマン家庭で子供2人を無理なく通わせられる

開成学園では、「大体サラリーマン家庭で子供2人を無理なく通わせられる学費設定をしている」という説明を受けました。都内男子校の中でも決して学費が高いわけではありません。

開成は必須の旅行費用を学級費として徴収しますが、他校では、別枠になっている場合もあると思います。

各校の学費等比較(各校の2024年度募集要項より)各校とも確定数値は学校に照会ください。

開成麻布
2023年度
聖光学院早稲田
中学校
駒場東邦慶応
普通部
入学金320,000300,000250,000300,000300,000340,000
施設拡充資金120,000102,000230,000151,200200,000
授業料492,000494,400492,000444,000492,000880,000
184,200183,800258,000181,000336,00015,000
1,116,2001,080,2001,230,0001,076,2001,128,0001,435,000
※2023年12月時点の各校開示情報に基づく。開成、慶応普通部には学級費等の別途徴収があります。
(2024/3/2時点で麻布は未定で、2023年度の実績数値。)

開成には、開成会道灌山奨学金という開成OB会の寄付による奨学金支給制度もあります。毎年度数名活用しています。

活発なPTA活動

積極的な交流

子供たちが心から開成生活を楽しんでいるので、保護者にも開成愛がはぐくまれて交流を楽しむようになります。学年ごとのPTA活動や保護者会だけでなく、クラブ活動ごとにママ同士のランチ会などを定期的に開きます。合宿や文化祭の際には応援の差し入れをしたりします。男の子なので細かいことに手が回らないため、学校側もそうした母親気質を受け入れています。

また、地域ごとの在校生の保護者の集まりとして「開成会」が運営されています。幹事の尽力で年に数回お食事会が開催され、校長先生や卒業生を招いて、開成の近況を聞くことができます。そこでは、中1から高3まで生徒同様に縦割りで交流しますので、先輩のお母さんから色々な話を聞くことができます。

そして、なんと卒業してからも保護者会が続きます。私は最近、息子の高校時代の保護者会に行ってきました。お母さんたちは子供の手が離れて、皆さん美しく輝いていました。話し出したら止まらず、ランチ後に2次会に行くほどでした。

開成の思い出

ペン剣の校章が誇り

開成中学の入学式では、校舎が道灌山の美しい桜並木に囲まれ、春爛漫でそれは美しく門出を祝してくれたことを思い出します。校長先生の「諸君」という呼びかけで、男子校に入った実感が湧きました。入学式の後、校舎の近所の千駄木の商店街をぶらぶら歩きながら、開成に入った喜びをひとり感じていました。

息子の学ランのペン剣の校章が大好きでした。見る度に誇りを感じることができたのは幸せなことだったと感じています。

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