NYU合格ジャーニーその5.ママの役割代行と親子の橋渡し

こんにちは、ワーキングマザーのための受験留学アドバイザー・喜連川綾乃です。ひどい風邪を引いてしまい長引かせてしまいました。皆さまもお気をつけくださいね。
アカリさん親子と私が手探りで進んだ受験のドラマその5では、私が身につまされた親子の葛藤や絆などをリアルに描きます。
EDの合格発表
バーナード不合格
結果として、12月15日の発表でEDのバーナードは不合格となりました。
これは残念ですが、ある程度、仕方ないことでした。ヨーコさんのリサーチによると、バーナードには有力なインターの成績優秀者が合格した、とのこと。
「成績最優秀で、真摯にヒューマニティー分野の勉強や課外活動をしてきた実績がある生徒を選択するか」または「成績は平均より少し良く、ヒューマニティー分野と異なるアート分野に強みがあるユニークな生徒を選択するか」という問題です。
大学側にとっては、「魅力的な生徒であり、関心は有難いが、うちの学校である必要があるのか?」というのが自然体での判定でしょう。
ママの役割代行
ヨーコママと二人三脚
ヨーコさんは、話しやすく明るい魅力的な方で、驚くほどオープンな性格の方でした。日本のお母様ですと、「恥ずかしい」とか「人には言えない」とか躊躇することが多いのですが、ヨーコさんの場合は、しっかりと塾とのやりとりを開示してくれましたので、私が要所、要所で塾への対応などを突っ込んでサポートしました。
失礼な発言かと思うこともありましたが、「ごめんなさい、何もできなくて!」とヨーコさんはアッサリ受け止めてくれます。
私が言いたいことを言えたのは、ヨーコさんのパーソナリティのお蔭であったと思います。
私が見たところヨーコさんのそうした特長は、インターナショナルスクールの保護者として長所になっているようでした。幼稚園からインターに通わせて、国内でも数度ステップアップ転校しています。今から20年前ですから、そこにはかなりのチャレンジがあったはずです。インターでは学校内での保護者の貢献も求められますから、溶け込める性格も望ましいものです。
親子の橋渡し
大学受験の頃の親子関係はどのご家庭でも難しいです。
我が家もそうでしたが、特に大学出願に必須の課外活動などのテーマは子供自身の自我に強烈に関わりますので、親の介入を嫌がります。ヨーコさんもアカリさんとぶつかることが多く、あまり直接の対決をしたくないようでした。第三者の方が話しやすいこともあるのです。
私から見るとアカリさんのパーソナリティが形成されたのはご家庭の環境が大きく影響していますし、さらにお父様の起業家気質の遺伝的要素もあるように思います。
多少ぶつかることはあっても、アカリさんはヨーコさんのことを好きだと言っていました。私は女の子がいないので、その言葉に感動しました。
娘を思う気持ち-どうしても「ニューヨーク」に行かなければ
EDのバーナードが残念ながら不合格に終わり、今後どうするかを相談しました。
ヨーコさんが娘を心配する気持ちをいろいろと聞いていくと、改めてアカリさんにはアメリカの大学に行って欲しい、行かなくてはいけない、しかも「ニューヨーク」でないと、と思うようになりました。
日本社会で中途半端な大学に入った場合、不適応や物足りなさで、ドロップアウトするのではないか、とは私は危惧していましたが、ヨーコさんはアメリカならどこでもいいわけではなく、大都市圏のアートが活況なコミュニティでないと不満の塊になってしまう、と心配していました。
「一度失敗しているから」というのです。留学していたアートのボーディングスクールが郊外にあり、その環境が多くの意味で堪えられなかったそうなのです。都会の刺激的な環境でアートに思いっきり没頭すること、つまり、アメリカでもNYにアクセスできる環境にいるということが、アカリさんの人生にとって重要だったのです。他人には分からない悩みでした。
<アカリさん自身の作品>


