時短と長期投資術

タイムイズマネー

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こんにちは、ワーキングマザーのための受験・留学アドバイザー・喜連川綾乃です。

「時短と長期投資術」の第1回は、「タイムイズマネー」。今回は私が日々試している時短の工夫10選をご紹介します。

私が現在、意識して大切にしているものは、①健康、②家族、③時間、④お金です。時短と長期投資は、もっと早くから開始していればよかったとつくづく思っています。

「腕力とお金頼み」だった子育て時代

振り返ってみると、シングルマザーとして仕事をしながら、子供の受験支援に、遠方の父親の介護対応にと一人何役も掛け持ちで、息つく暇もありませんでした。「さぞかし時短を工夫したことでしょう」と思われるかもしれませんが、そうではないのです。

子供の受験で必死の渦中は、立ち止まって考える余裕も暇もありませんでした。ひたすら腕力とお金に頼らざるを得ません。「時間をお金で買う」感覚です。

実は、あの当時、少しでも時間を作り、長期的な投資を開始するべきだったと思っています。人生の資産形成には「長期投資」「時間を味方につけること」が必要です。投資には検討するための時間も必要になります。

時短に目覚めたきっかけ

「忙しさに負けたくない」と決心

子供の大学受験が終わり、留学が始まっても、あまり暇な時間は生まれませんでした。どちらかというと、私生活で余裕がない状況が続きました。会社の仕事のほか、介護対応や、マンション管理組合の理事長職という複雑な重責を一手に引き受けてきたからです。

それでも子供の受験が目前であった頃よりは精神的にゆとりができて、自分を見つめ直すことができました。この歳になってみると時間が経つのに加速がつくようで、時間を無駄にすることは何か大事なものを失ったかのように切実に感じられたのです。

そして、「受け身で過ごしてしまったら後悔するのではないか?」「忙しさに負けたくない」という気持ちが湧いてきました。

そこで、自分の人生でやりたいことであった「受験・留学支援」と、人生の資産形成につながる「長期投資」だけは優先順位をつけて取り組もうと決心しました。それは、たやすいことではありませんでした。

この「プロフェッショナルマム」を運営できているのは、私の時短の産物そのものです。ここでは失敗も含めて自分の体験したことしか発信しないつもりです。「時短と長期投資術」をテーマにすることにより、自分も勉強し続け、進化したいと考えています。

物忘れ・体力の衰えをカバー

50歳を過ぎてから、結構物忘れをするようになり、体力の衰えを感じることが多くなりました。特に神経をすり減らすような急ぎの用事が続くと、忘れがちになったりします。

これは作業効率ダウンの兆候だと思い、手順を工夫したり、区切りをつけてメリハリをつけるようにしました。そういう工夫こそが時短につながると気づきました。

また、40歳を過ぎたあたりから気持ちよく眠れなくなり、昼間の仕事に差し支えるようになりました。若い頃のように睡眠不足でも無理が利くという過信はなくなりました。1日のうち、ベストの体調で集中できる時間は限られているはずです。最近は、体調に配慮し、ペース配分しながら、限られた時間で結果を出すように心がけています。

時間の無駄の原因と時短の工夫10選

時間の無駄の原因分析と心がけやコツ

私が日常的に気をつけていることを10個に分けて、整理してみました。

結論から言えば、自己管理目標設定優先順位付け作業の平準化時間管理、などがキーワードになってきます。

原因1.着手できない
  • 対策「嫌なこと、重要なことから着手」「先延ばししない」
  • コツ「とにかくタッチする」「すぐ着手できるように、やることを出しておく」  「放置した場合に抱えるストレスを意識する」

仕事や用事をやらないといけないのに、手が伸びない時には、大学受験の時代を思い出します。「問題集をやらなくちゃ」と思いながらもテレビを見てしまい、結局、見終わってから勉強すると時間切れになりがちでした。今ならSNSでしょうか。やるべきことをやらないと積み残しのストレスが残ります。どんどん用事はたまっていきます。

嫌なこと(ほとんどの場合は一番難しくて時間がかかり、大事なこと)には、とにかく手を伸ばして「タッチ」しないと始まりません。不思議なもので、一度着手すればエンジンがかかり、調子に乗って進むこともあります。すぐ着手できるようにハードルを下げておくこと、「とりかかりやすいように材料を出しておく」ことが有効です。

また、「放置した場合に抱えるストレス」は何なのかを考えると、頭が痛くなりますから、重い腰も上がるというものです。

原因2.「ダラダラ作業」
  • 対策「目標時間を区切って集中する」「時間内で終わらせる、結論を出す」
  • コツ「上がる時間を決めておく」

仕事を終わらせる時間を決めておきます。それまでに終わらせること、結論を出すことに専念して、6~7割の出来でもめどを付けて切り上げます。短い時間で区切って、それ以上深追いしません。机の上もサッパリと片づけます。

もし時間延長をするなら、方針の変更ですから、一定の時間と到達点を決めておき、これも6~7割の出来でめどを付けて切り上げます。また、次回の負担を軽くすべきことを念頭に置きます。

原因3.「中途半端」
  • 対策「難所をクリアしておく」
  • コツ「休憩前に一山超えておく」

仕事が中途半端で終わってしまうほとんどの理由は、めどが付かないうちに放り出すことにあります。そういう状態で再度取り組むと最初からやり直しになり、結局、二度手間になってしまいます。最初から思い出すだけでも時間がかかるというものです。

例えば、休憩に入る前に、仕事のつらい難所をクリアしておいて、楽な気持ちで戻れるようにしておくとよいと思います。

原因4.「負担が重い」
  • 対策「分散する・平準化する」
  • コツ「いっぺんにやろうとしない」「少しでよいからやっておく」「ついでに片付ける」

若い頃には苦手だったのですが、家事を含め、何事も少しずつ進めるようになりました。家の中はあまり完璧には片付きませんが、大きなやり残しはなくなりました。コツとしては一回一回の作業負担を気にならない量にすることです。

例えば、洗濯物を片付けるなら、①洗濯物をたたんでおく、②別な部屋に運んでおく、③しまう、など3つのステップに分割します。気分転換も兼ねて、仕事の合間に行います。

 原因5.「時間がない」
  • 対策「隙間時間の活用」
  • コツ「朝の少しの時間を活用」「分散して作業」

若い頃には集中力が高まるのを待ち、仕事を猛然といっぺんに一山片づける、という流儀でした。今は全体のペースを崩さず、朝や休憩時間の隙間時間を活用して負荷がかからないように用事をこなしています。

例えば、お世話になった方にお礼状を出す時間を見つけるのはなかなか難しいものです。若い頃はお礼状を出さないままになり、悔やんだこともありました。

作家の北杜夫さんによると、お父様の斎藤茂吉さんは、いつも朝食の席でサッと礼状を書いていたとか。私もあまり時間をかけたくないので、これを真似しています。

私流のやり方はこうです。①カードを選定してテーブルに出しておいて、朝食時に②住所を調べて宛名を書く、③差出人名を書く(シールにするとよいですね)、④本文は2回くらいに分けて執筆する、と分割して進めます。時間と労力が分散されて、おっくうさが緩和されます。悔やまないで済むことは精神衛生上もよいものです。

原因6.「やる気になれない」
  • 対策「それなりの仕事をやればよい」
  • コツ「苦にならない片付けなどをやる」

やる気になれない時には、頭を使わなくてもよい仕事を片付けるようにします。テーブルには郵便物はたまっているし、服の衣替えもしないといけないし、やることには事欠きません。時間がなくて放置していた読み物に目を通す、必需品のオンラインショッピングをするなど、普段できないことに充てる贅沢な時間の使い方だともいえます。

そういう時には、外出したりテレビを見たりはしない方がいいです。集中力の糸が切れてしまって、1~2時間あっという間に浪費し、やるべきことに戻って来られなくなります。

原因7.「遅れているものを優先する」
  • 対策「大事なものの前に遅れている小さな仕事をあえて差し込む」
  • コツ「目先のものから、視点を変えてやってみる」

小さなことでも遅れて気になっていることは、時間が許せば、目先の大事な用事の前に着手します。大事なものは放置しないはずですから後回しにして、遅れているものをその前に差し込んで処理できます。小さなことでも期限を守ることができて、気分もよくなります。

原因8.「まとまった時間がない」
  • 対策「どうでもよい用事は集中力不要な時間帯へ追いやる」
  • コツ「外出回数を分散する」

1日のうちに腰を落ち着けて仕事ができる時間は限られています。そうした時間を意識して作り出し、大事にする必要があります。

集中力を欠いていてもできるような仕事は細切れ時間に回し、ついでの用事として済ませる工夫をします。

例えば、1日に1回でも病院、美容院、買い物などの外出予定を組むと、その外出にあてた午前や午後は他のことができなくなったりしませんか?私は軽い用事については、可能なら平日の昼休みに済ませるようにして、夕方や週末のまとまった時間を確保しています。

原因9.「無駄な作業」
  • 対策「省力化投資をする」
  • コツ「ストレスを減らすことを考える」

時間に追われる生活の中でストレスになる作業はできるだけ省力化したいものです。私は思い切って食洗機を導入しました。手を濡らさず、キッチンも濡らさずに済むことには新鮮な感動を覚えました。

洗剤なども、単価ダウンと買い物時間の節約のため、できるだけ大型のものを買うようにしています。ブラックフライデーの時期には、計画的にいろいろとまとめ買いをしました。

原因10.「スキル不足」
  • 対策「必要なスキルが何かを見つけ、習得方法を探す」
  • コツ「逃げずに少しずつ取り組む」

スキル不足で時間を無駄にしてしまう最たる例はPC操作でしょうか。私は品質の低いマウスの使いすぎで手の腱鞘炎になってしまったため、マウスにできるだけ依存しない方法がないかを考えました。そこでショートカットキーを使えるようになりたいと思い、「エクセルブートキャンプ」を受講しました。これは確かに時間短縮と手の負担軽減になりました。

自分の苦手な点を改善するには手間がかかりますが、我慢して取り組むしかありません。エクセルブートキャンプの教材は幸い繰り返し受講できますので、忘れた頃に再度復習するようにしています。

講師の先生のすすめで外付けキーボードに変え、操作性を向上しました。PCのディスプレイモニターや手に優しいデザインのマウスを購入することで、肩こり防止や手の負担軽減を図りました。

気は持ちよう

「やってよかった」「やらないよりはいい」

朝、やることをメモにリストアップしておいても、1日の終わりにやり残しができてしまうこともあります。でも、気は持ちようで、「やっておいてよかった」「やらないよりはいい」と思えることはあります。

忙しいワーキングマザーは個別のことをいっぺんに完璧に終わらせるよりも、重要なことを着実に片づけられればよいのではないでしょうか。

私にとっても「少しずつ進める」「嫌なことでも我慢して着手する」などということは、若い頃には大の苦手でした。そんなことができるようになったのは最近になってからです。

1日に一つだけしか着手できなくても、その一つを「一番重要なもの」にして、「先が見えた、片付きそうだ」という状態にすることが良いと思います。

その具体例を2つ紹介して、「時短と長期投資術」第1回を終わりたいと思います。

「やってよかった」iDeCoや新NISAの手続き

投資関係はとりわけ面倒で放置しがちなタスクですから、いわば「克己心」が必要です。最近ではiDeCoや新NISAの申し込み手続きがその部類に入ります。投資情報を検討して、仕組みを調べ、申し込み登録はどうすればよいかチェックします。

いくら「簡単にできる」とうたっていてもどこかでつまずいたりしますので、もちろん時間と根気が必要です。最後にはそれなりに決断する勇気も必要ですから、事務的・精神的なハードルがあります。申し込みが終わると安堵して「やっておいてよかった」と思いました。

「やらないよりはいい」英単語の総復習

英検1級の単語集「英検でる順パス単」(旺文社)の知らない英単語について、数か月かけて語源まで調べ、ひたすら暗記しようとしたことがあります。当時すでに英検1級に合格していましたが、英単語の中に知らないものや勘違いしているもの、苦手なもの(短くても意味があるものなど)があるのがずっと気になっていたからです。かなり根気と手間のいる作業で、大体、土曜日か日曜日の午前中いっぱいの時間をかけていました。

この機会を逃すと知らない英単語を放置してしまうのが嫌だと思い、根気よく繰り返して覚えようとしました。それほど集中できていたわけではありませんが、自分に「やらないよりはいい」と言い聞かせることで続けることができたのです。

覚えた単語でも状況によって異なる意味に使われたり、ニュアンスが異なったりすることはいくらでもあります。それを考えると、もしかしたら最低限のことをやった程度かもしれません。

それでもずっと気がかりだったことを何とかやり遂げられて、心からよかったと思っています。

プロフェッショナルマム

親子英検受験講座の提供から、塾とのつきあい方、中学受験算数・TOEFLなどの苦手科目克服法、留学準備まで、自分の成功体験だけでなく失敗体験も活用し、先を見越した助言を行い、ワーキングマザーの時間と労力・お金・ストレスの負担を軽くします。

  1. 英語力向上対策(親子英検受験講座)
  2. 中学受験対策(塾での面談代行等)
  3. 高校での年間留学対策(ボーディングスクール受験など)
  4. 米国トップ大学進学対策
  5. サマーキャンプ・サマースクール留学準備

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