2024年度英検リニューアル! 英検1級合格体験記
こんにちは、ワーキングマザーのための受験アドバイザー・喜連川綾乃です。
今年度から英検の問題が一部リニューアルされました。日本英語検定協会のオンライン説明会などに参加して話を聞きましたが、今ひとつ実感が湧きません。
私は留学を目指す中学生の皆さんに「TOEFLを受験する前に英検から勉強しましょう!」と自分の息子の受験体験からアドバイスしています。
そんな英検推進派の私としては「まず自分で実践してみよう!」と決心し、忙しさも顧みず、締切直前になって英検HPから申込みました。
結果としては、10月28日の合否発表で一次試験「合格」を確認できました。ドキドキしましたが、本当に良かったです。
私は2021年に英検1級にすでに合格しています。それなのになぜ「ドキドキ」なのでしょう?その辺りを紐解き、試験対策についてもお話ししたいと思います。
英検リニューアル内容
リーディングの問題削減と要約問題新設
一次試験のリーディング、ライティングで100分という試験時間は変わりません。ご存じのとおり、ライティングに要約問題が新設されたため、リーディングの単語問題と長文の内容一致選択が6問削減されました。
2024年度 実用英語技能検定(英検) 問題形式リニューアル
リーディングよりライティングが得意、という方はいないと思います。制限時間も変わらない中で、要約問題が追加されたことに負担感があり、ハードルがグンと上がったように感じました。
ChatGPTも活用した勉強法
リスニングスコアダウン!で急遽対策
まず2024年6月2日実施の2024年度第1回英検の過去問を解いてみました。
前回は妙にやさしく感じたリスニング問題が、今回は大変難しく感じました。前回はほとんど間違わなかったのにミスを連発してスコアも急降下。
焦って、1週間前に旺文社の問題集「英検1級リス二ング問題」を買いに走り、練習問題の14題を1週間かけて朝晩2~3回繰り返しました。
ライティング対策(含む要約問題)
意見論述(英作文)
前回は幸運に助けられ、自分ではダメだと思ったにもかかわらず、3技能のうちライティングスコアが一番良かったという不思議な結果になりました。
大多数の受験者の皆さま同様、純ジャパの私は、スピ―キングとライティングに課題意識があります。
今年に入ってから週末にはTOEICライティングの練習をコツコツ続けていました。TOEICの練習問題があまりないこともあり、最近は英検の問題にトライしていました(「英検1級ライティング大特訓」「最短合格!英検合格英作文問題完全制覇」など)。
英文エッセイに慣れてきて、楽しみを感じて、興味が湧いてきたところでした。
要約問題(2024年度試験から導入)
準備時間もなかったため、要約問題については、何とか書き切れれば良い程度に取組みました。
過去問もありませんので、ChatGPTを活用して2回ほど練習しました。模範解答のように完璧なレベル感ではありませんが、時間内に内容をまとめる程度にしました。
ChatGPTのプロンプト紹介
- 出題のプロンプト Chat GPTで“Could you give me an article to practice Eiken Grade 1 summaries?” とプロンプトでお願いして、文章を出題してもらいました。
- 添削のプロンプト でき上ったサマリーについては、ChatGPTに”Could you please help improve the grammar and flow of the following passage?”とお願いして添削してもらいました。
リーディング対策
語彙は、旺文社の「出る順パス単英検1級」をずっと愛用しており、10周以上繰り返していましたので特に何もしませんでした。
「出る順パス単英検1級」の勉強方法
この単語集の語彙は1級合格には最低限必要なものだと思いますし、日常的な英語シーンでも不可欠の単語ばかりの「優れモノ」だと思っています。
前回英検を受ける時に一念発起して全部習得しよう、と膨大な時間をかけて週末などに向き合いました。それでもどうしても覚えられない単語はいまだにあります。
- 語源や類語を調べる 記憶に残らない単語は語源や類語を調べて、自分の中でできるだけ印象付けるようにしました。
- 文例を調べる ニュースなどで見た旬のトピックスの使用例をメモしました。
- 紛らわしい単語を列挙 できるだけ横断的に見て、自分の中で混同しやすい単語同士をメモしました。
時間配分
ラィティングに傾斜配分
リーディング60分弱、要約問題15分、ライティング25分程度を目標にしてライティングに余裕を持つようにしました。
受験結果
リスニングがベスト
本番では事前予想を覆し、リスニングが簡単に思えました。ライティングの時間確保のために、リーディングの語彙問題で飛ばし過ぎ、読み間違いで予想外に失点しました。今回は若干難しめだったように思います。
ライティングはどうもスピードが出ず、質量ともに練習の成果が出ませんでした。
今回は、ライティングの不出来にもかかわらず合格できたことで(複雑な心境ながら)、最低線はクリアできるようになったかも知れない、ということでひそかに安心しました。
反省材料
ライティングはどうもスピードが出ず、質量ともに練習の成果が出ませんでした。
- 普段、PCのワード上で執筆していますので、英検の手書きだと結構時間がかかり焦りますので、手書きに慣れる必要があると思いました。
- 「序論」「本論(理由・例など)3つ」「結論」という構成が一般的ですし、英検回答例でもそうなっていますが、本番では難しいです。私は前回も今回も「本論2つ」にしました。
PCでスピード感あるライティングを鍛えれば良かろうと思ったのですが、手書きでしっかりと書ききる練習をすることが第一歩だと思いました。
日頃やっていること
ウィークリー英字新聞「The Japan Times Alpha」を精読
ジャパンタイムズ編集の「The Japan Times Alpha」を5年以上購読しています。通勤時間中や夜寝る前に少しずつ精読しています。
東大の2次試験の英語対策にもお勧め
ちなみに、東大の2次試験の英語は英検準1級レベル以上1級未満というところですので、受験生の皆さんには幅広い英文に慣れるためにAlphaを活用いただくとよいと思います。
海外トップ大学受験に必要なTOEFL110クラスになると物足りないようで、うちの息子は「簡単すぎる」と言っていました。
息子には負けていますが、英検塾でも英検1級を持っていない講師もおられます。それを励みに今後も精進しようと思います。
★Alphaとは | The Japan Times Alpha オンラインhttps://alpha.japantimes.co.jp/about/
英検1級保有者のモニター制度
モニターのお誘い
英検1級の資格保有者には日本英語検定協会から試験精度をチェックするためのモニターとして受験のお誘いが来ることがあります。今まで2回ほどはがきを頂きました。次回からは参加しようと思っています。
二次試験も頑張ろうと思います。受験される皆さま、ぜひ一緒に頑張りましょう!