高校留学

ボーディングスクール受験戦記 中高一貫校・純ジャパのチャレンジ その1.憧れと浅い認識

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こんにちは、ワーキングマザーのための受験留学アドバイザー・喜連川綾乃です。

我が家の息子は開成高校1年時にボーディングスクールに留学しています。そのために中学時代に本格的なボーディングスクール受験を経験しました。

日本生まれで日本育ちのいわゆる「純ジャパ」の息子がなぜ、どのようにボーディングスクールを受験し、第一志望校合格にたどり着いたかについて、「受験戦記」という形でまとめて綴っていきたいと思います。日米を巡る体当たり、私の孟母三遷ジャーニーです。

私は常々、日本の中高一貫進学校生には海外留学をぜひ経験して欲しいと考えており、私たち親子の体験が参考になればと思います。

憧れと浅い認識からの出発

名門ボーディングスクールに憧れ

当初は、そもそもボーディングスクール受験事情がよくわからず、息子の立ち位置が判断できませんでした。

私の知人が卒業したトップ10スクールなどを思い浮かべて、トップ10クラスも視野に入れつつ、できる限り良いランクの学校選びをしたいと思っていました。

後にこれはまったく的外れだったことがわかります。

トップ10スクールを受験して審査の土俵に載せてもらうには、TOEFL100点超が必要です。アメリカのアイビーリーグのコロンビア大学の最低基準が105点ですから、同レベルです。

とうてい到達不可能なレベルでした。

純ジャパ中学生の英語力とは

その後、アメリカの現地学校訪問や日本の留学フェアで知り合った純ジャパ日本人留学生の経験談を総合すると、大体50点そこそこ~80点くらいで出願しています。

東京の御三家中学の出身で帰国子女という最強プロフィールの留学生でも出願時には100点に届いていなかったそうです。

つまり、日本の普通のカリキュラムの中学生の場合、中学入学後に準備を始めて、中学3年1月出願時にTOEFLを100点まで伸ばすのはまず難しいでしょう。

これは色々な情報収集をした結果、わかったことです。当時の私にはボーディングスクール受験がどういうものか、果たしてうちの息子がTOEFLを受験してどうなるのかも見えませんでした。

1年間留学した結果

帰国、そしてトップクラスの英語力

話を先に進めると、高校1年生の秋から1年間留学した結果はどうだったのでしょうか?

ボーディングスクールに別れを告げ帰国し、開成高校2年生に復学しました。懐かしい黒ボタンとペン剣の学ランに袖を通します。開成では留学期間も就学したとカウントされるため、2年生の2学期から正式に復学となります。

復学してみると特に勉強に支障はありませんでした。むしろ、圧倒的な英語力は開成トップレベルでした。もう日本の大学受験で英語に困ることはまったくなさそうです。

将来の大学進学については、海外大学進学一択かと思いきや、そうでもなく、東大を受験したいようでした。ただ、決して楽な道ではありません。東大受験となると共通テストで5教科7科目、2次試験で数学をこなさなければいけないのです。しかし、英語パーフェクトであることは、共通テスト、2次試験で配点上、相当なアドバンテージになるということが分かりました。

中高一貫校生にこそ留学して欲しい

一生ものの英語力と経験を積めるチャレンジ

東京の「御三家」と言われる中高一貫進学校の大学進学実績を見る限り、海外大学進学者数は大変に少ない状況です。なおさら高校での留学となると限定的でしょう。大学受験への影響を心配する声もあるかも知れません。

我が家も息子の高校留学が決まった時に、日本での大学受験のことが心配になりました。息子が当時通っていた鉄緑会の進学指導の先生に相談したところ、高校留学の事例に接することもあるようでした。「Algebra(代数)だとか何だとか言いますが、アメリカの高校での数学は勉強にはならないですよ」とのことで、一応チャート式の問題集を持って行くとよい、というアドバイスを受けました(が、結局何もやりませんでした)。帰国後の大学受験に支障が出るかはあまり心配していない様子でした。日本では数学が決して得意ではない息子ですが、アメリカの高校での数学は楽勝モードでした。

一方、この年頃での英語力の伸びは私が想像した以上でした。日本の大学受験は総じて、英語の配点比率が高いため、予想外に高校留学は日本の大学受験で不利にならず、有利に働いたのです。

中学受験を突破し、中高一貫進学校で勉強した基礎学力があれば、留学先で多少英語に苦労しても本人の意思と努力で克服し、有意義な学校生活を送れると信じています。その後の人生に得難い英語力と経験を積めるはずです。

人がやらないことをやるのは勇気がいりますが、急激なグローバル化の時代、高校時代の留学で能力を差別化することは意義あることだと思います。

皆さんのチャレンジを応援しています。

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